宮沢功氏のサインデザインに関する活動と功績に対して

宮沢功

2023年(第57回)
宮沢功氏のサインデザインに関する活動と功績に対して
作品名宮沢功氏のサインデザインに関する活動と功績に対して
作品代表者宮沢功
受賞コメント今回の特別賞受賞の連絡は、思いがけない驚きと共に大変嬉しく光栄に思います。
これまでを振り返ると、1959年に東京都立工芸高等学校図案科を卒業後、インダストリアルデザインをするつもりでGKインダストリアル研究所に入所し、GKデザイングループの業務拡大と変遷に伴い、幅広いジャンルで数多くのデザインに取り組んできました。入所後の数年間は、ヤマハ発動機のオートバイやボートのデザインを担当し、その後銀行のインテリアやガソリンスタンドの店舗設計に携わり、さらには大阪万博のサイン・ストリートファニチャー計画をする、そういった多岐にわたるデザイン活動をするうちにサインデザインにも深く関わるようになりました。
中でも、印象深いのは富山ライトレールのプロジェクトです。富山市が掲げるコンパクトシティ実現につながるLRT事業への取組みは、GKグループだけでなく地元富山のデザイナーや市民を巻き込み、車両、停車場、サイン、ストリートファニチャー、広告にまで及ぶトータルデザインを実現することができました。そしてプロジェクトにおける「協働」の意義と楽しさを実感するものでもありました。
たった1箇所の交差点の標識デザインの提案が周辺街区の統一的な「街のデザイン」として拡大波及した大阪市や新宿区のプロジェクトなどは社会における「景観デザイン」の視点を育んだと思います。これらの経験がSDAでの活動の基軸となり、SDA賞における領域の拡大、屋外広告物やジャパンデザインミュージアムに対する提言に発展したと考えています。
皆が心豊かで幸せを感じるデザインが、今後も発展していくことを願っています。

宮沢功氏談
受賞理由
1959年に有限会社ジイケイインダストリアルデザイン研究所(後に株式会社ジイケイ設計)に入社。ジイケイ設計の業務の拡大に合わせて、領域を超えたデザインに携わるなか、サイン、ストリートファニチャーを含めたデザインを景観デザインとして提唱し、研究と活動を推進してきた。公共交通施設におけるトータルデザインの必要性を実践した富山ライトレールトータルデザイン、ユニバーサルデザインとしての標準案内用図記号の制作監修、景観としての屋外広告物あり方についての提言など、多くの活動を通して社会的基盤であるサインデザイン、景観デザインの重要性を示唆し続けた。長らくサインデザイン協会の理事、会長も務め、サインデザインの普及と社会におけるサイン産業の強化にも精力的に貢献し、他団体との交流によるデザイン団体の活性化にも尽力した。