受賞コメント千葉大学に新設された国際教養学部のサインプロジェクトです。
国際教養学部は、複雑な国際問題に対して、多様な価値観、多元的な思考力を備えた国際人の養成を目的とした新学部です。学部内の言語は英語で統一されており、College of Liberal Arts and Scienses という英名を前面に押し出しています。
新学部の拠点は、従来型の重暗いエントランスを備えた既存建物であったため、新学部の空気感、清新さに乏しく、高揚した意欲と活力に相応しいものではありませんでした。このサインプロジェクトには、新しい価値観を育む新学部のための新鮮な空間作りが求められました。
●シンボルグラフィック:
世界地図をモチーフとし、国境を示すことははせずに、多数の「線の集合」で表現しました。傾きも、色も、多様な「線の集合」は、価値観の多様性と一つの考えに固執しない自由な思考力を表しています。
●フロア階数:
「メージャー」と呼ばれる専攻は、フロア階ごとに分けられており、階数を表す数字は、メージャーカラーを中心に「線の集合」で表現しました。
●階段室:
フロアを繋ぐ階数室は、「1本の線」をクローズアップして表現しています。一人の人間、一つの価値観を示す「1本の線」が、自由に、力強く伸び、それらの集合が世界を形成しているイメージを表しています。「1本の線」の中には、該当フロアのメージャー名を表記しました。
●学部カラー:
世界地図は、複数の色の重なりで表現していますが、中心となっているのは「すみれ」と名付けた紫色です。これは、今回のプロジェクトに先立って選定した千葉大全学部のサインカラー計画に基づく新学部のアイデンティティカラーです。エントランスに「すみれ」の世界地図があることによって、学部間のコミュニケーションにおいても、国際教養学部の存在感を示すサインとなっています。