太田市総合体育館

氏デザイン : 前田豊

2023年(第57回)
作品名太田市総合体育館
作品代表者前田豊
作品代表者所属氏デザイン
所在地群馬県
竣工年2022
ディレクション 氏デザイン
デザイン 氏デザイン
建築設計 株式会社梓設計
施工 関東建設工業株式会社
サイン施工 株式会社昭和工芸
クライアント 太田市
撮影 神宮巨樹
受賞コメント群馬県の太田市に新設した、総合体育館のサイン計画です。
プロバスケットボールの観戦場として、臨場感豊かな環境を目指した新アリーナの魅力向上のため、サインにバスケットボールの素材である独特な質感の天然皮革を使用しました。アリーナでは遠方からでもよく見えるように大きなサインが必要となります。観客を導くピクトグラムにもこのボール素材を使うことで、統一感と独自性を同時に作り出しました。(前田豊)
招待審査員賞(花澤裕二)
市の公共施設というと、とかく無難なデザインになりがちだ。しかし、このアリーナはかなり攻めている。黒とオレンジ。プロ・バスケットボールチームの本拠地としてチームブランディングの核となり、スポーツのかっこよさや興奮を伝えてくれる。ボールと同じ天然皮革を大胆に使ったピクトグラムといい、バスケットボールの聖地としての存在感にあふれたデザインだと思う。同時に、遠目での視認性にも優れている。地域活性化の拠点となり、地元に長く愛されてほしい。

選評(渡辺太郎)
まず最初にこの作品を見て受けた印象として、バスケットボールの専用スタジアムだから、ボールの素材である天然皮革でサインをシステムデザイン化するという、ある意味荒唐無稽でストレートなチャレンジに対してよく実現化したなぁ。。という感嘆だった。というのもこのような発想は誰でもアイデアの初期段階で考えるが、いざ前例のないそれを実現するのは大抵難しく、まして精度の高いモノを作るのは至難の業だったりすることが常である。例えば凸凹の皮の上に綺麗に情報を載せる事だったり、皮の小口面を見せないように薄い金属でミニマムに抑え
込む収まりだったりと、場の臨場感を高めるこのデザインの秀逸さの裏には多くの巧みな技術とディテールの妙が見え隠れしている。